BMW iSERIES i8 EXTERIOR PARTS

i8 エクステリアパーツ

生物進化の根本は、DNAの突然変異によるものだという。例えば数千年後、我々人類も現在とはまったく違う想像もつかない姿形をしているかもしれない。つまり突然変異によって生まれた異形は”異形”ではなく、遥か未来には必然になっているのではないだろうか。
エナジーモータースポーツが2015年の集大成として創造したBMW EVO i8は現在の我々の物差しで見れば異形そのものだ。既存の流体力学に則った、というよりも本能の赴くままにデザインを描き切った、という表現の方がしっくりくる。脳髄に直接突き刺さるような肢体は言葉で表すのは不可能に近く、理屈で推し量れない”突然変異”は未来を予見しているかのようで、既成概念に捕われ過ぎている我々にとっては圧倒的に斬新だ。
エナジーのアティテュードが詰まったフェイス周り、ボリュームを増したフェンダーに、ガルウイングをトレースしたかのようなリヤの2枚ウイング。どのセクションをとっても既存のフォーマットには存在しないデザインを形成している。もちろんカーボンをも自在に織り交ぜる高度なフェイバーワークによってフィッティングも完璧。デザインだけではなく、高い品質を安定して供給できる技術を有しているのもエナジーの強みだ。
i8はモータリゼーションの未来を司る象徴であるが、更にその先の進化を提示するべく“未来から来たタイムマシン”は我々の前に姿を現した。

雑誌「モーターヘッド」Vol.18より:ライター/藤川経雄